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2008/07/09

洞爺湖サミットG8首脳宣言の要旨

<世界の経済成長>
1、世界経済は不確実性に直面しており下方リスクは依然存在。世界のインフレ圧力を高める原油及び食糧の価格上昇に強い懸念を表明する。金融市場の状況は改善したが、深刻な緊張は依然存在。
2、経常収支黒字を有する新興市場国の実効為替レートが必要な調整が進むように変動することが重要・・・◇世界経済<br />  <世界の経済成長></p> <p> 1、世界経済は不確実性に直面しており下方リスクは依然存在。世界のインフレ圧力を高める原油及び食糧の価格上昇に強い懸念を表明する。金融市場の状況は改善したが、深刻な緊張は依然存在。</p> <p> 2、経常収支黒字を有する新興市場国の実効為替レートが必要な調整が進むように変動することが重要。</p> <p> 3、グローバリゼーション及び開放的な市場は大きな機会を提供する。市民の利益及び世界の成長のために活用することに強くコミットしている。</p> <p> 4、国際機関が協力を強化することを呼びかける。</p> <p> <貿易及び投資></p> <p> 5、あらゆる形態の保護主義的な圧力に抵抗する。世界貿易機関(WTO)多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)が成功裏に妥結することは決定的に重要。</p> <p> 6、いかなる外国投資の規制も非常に限定されたものであるべきである。</p> <p> 7、国境を超えた資本市場のサービスを促進する金融監督当局の行動を奨励する。</p> <p> 8、いくつかのソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)による最近のコミットメントを歓迎する。</p> <p> 9、ハイリゲンダムにおけるコミットメントを再確認、企業の社会的責任を促進する。</p> <p> 10、4月開催の主要8カ国(G8)ビジネス・サミットの共同声明を歓迎、経済界、消費者団体、労働者及び労働組合を含むすべての利害関係者との協力を強化する。</p> <p> <エネルギー安全保障></p> <p> 11、サンクトペテルブルク行動計画の実施に対するコミットメントを再確認、他国にこれらの原則を受け入れることを呼びかける。</p> <p> 12、世界経済にリスクをもたらしている原油価格の急激な上昇に強い懸念を有する。供給面では短期的には生産量及び精製能力が増強されるべきで、中期的には投資を拡大するためにも共同の努力が必要。産油国は必要な生産能力の増強に資する透明性、安定的な投資環境を保障すべきである。需要面ではエネルギー効率を向上するための更なる努力が重要。国際エネルギー機関(IEA)加盟国ではない主要国がIEAとの対話を深めることを奨励する。</p> <p> 13、エネルギー効率と新技術を焦点にしたエネルギーフォーラムの開催を提案。これも生産国と消費国の対話に貢献し得る。</p> <p> 14、原油市場に関する共通の分析を発展させることが必要。</p> <p> <天然資源></p> <p> 15、採取産業透明性イニシアチブを引き続き支持し、完全な実施を呼びかける。技術支援を通じて、天然資源が豊富な国による財政の透明性及び立法に基づく監視を含む資源管理の改善を促進。</p> <p> 16、開放的天然資源市場の重要性を確認。</p> <p> <知的財産権保護></p> <p> 17、模倣品・海賊版拡散防止条約を制定するための交渉の加速化を奨励、本年末までに交渉を完了させることを追求する。</p> <p> 18、国際的な特許にかかる協調の拡大の重要性について再確認する。</p> <p> <腐敗></p> <p> 19、すべての国による国連腐敗防止条約の批准によるバリ会合のフォローアップを求める。腐敗行為の罪を犯した公務員に対し、国内法を通じて逃避先を与えない努力を倍加、財産の回復の国際的な協力を強化する。</p> <p> <金融システムの乱用></p> <p> 20、税に関する経済協力開発機構(OECD)基準を完全には実施していないすべての国に対し、遅滞なく実施するよう求める。</p> <p> <ハイリゲンダム・プロセス></p> <p> 21、G8と主要新興国の間の平等で論点主導型の政治対話であるプロセス進ちょくを歓迎。</p> <p> ◇環境・気候変動<br />  <気候変動></p> <p> 22、09年までに国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)プロセスにおいて世界的合意に達するための基礎として歓迎。我々は同プロセスの成功裏の妥結にコミットしている。</p> <p> 23、2050年までに世界全体の排出量の少なくとも50%の削減を達成する目標というビジョンをUNFCCCの全締約国と共有、UNFCCCの下での交渉において諸国とともに検討、採択することを求める。</p> <p> 24、各国の事情の違いを考慮に入れ、先進国間における比較可能な努力を反映しつつ、排出量の絶対的削減を達成するため、まず可能な限り早く排出量の増加を停止するために中期の国別総量目標を実施。13年以降の世界的な気候に関する枠組みを確保するためには、09年末までに交渉される国際合意において拘束される形で、全主要経済国が意味ある緩和の行動をコミットすることが必要である。</p> <p> 25、セクター別アプローチは経済成長と両立する形で、既存及び新しい技術の普及を通じ、エネルギー効率を向上させるとともに、温室効果ガス排出量を削減するための、有用な手法となり得る。</p> <p> 26、エネルギー効率に関する中期的展望としての目標を設定することの重要性を認識。</p> <p> 27、国別目標の設定及び行動計画の策定によりクリーンエネルギーを推進。</p> <p> 28、核不拡散、原子力安全、核セキュリティー(3S)が原子力エネルギー平和的利用の根本原則であることを改めて表明。日本の提案により3Sに立脚した原子力エネルギー基盤整備に関する国際的イニシアチブが開始される。</p> <p> 29、低炭素かつ気候に対する回復力を有する経済を構築するために開発途上国が適切な国別緩和・適応計画を導入しようとする努力は、先進国からの援助規模の拡大によって支援されるべきである。</p> <p> 30、貧しい国々が気候変動に最も脆弱(ぜいじゃく)であることを認識、気候変動への適応のために行う努力に対する協力を継続し、強化する。</p> <p> 31、政府の直接投資や民間部門の投資を促進する財政手段などを通じた商業化の促進にコミットしている。この観点からG8メンバーは今後数年間にわたって毎年100億米ドル超を拠出することを誓約している。</p> <p> 32、開発途上国のクリーンエネルギーへのアクセスという緊急課題に応じるためには相当の資金が必要。公的資金は最貧困層を援助するとともに、増加費用を賄うことにより民間投資を促進するために不可欠である。</p> <p> 33、市場メカニズムは民間部門に経済的インセンティブを与える潜在力を有する。各国の事情に従って促進するとともに、異なる手段の効果について経験を共有する考えだ。</p> <p> 34、WTOにおける努力はクリーンテクノロジーと技能の普及のために強化されるべきである。</p> <p> 35、グレンイーグルズ対話の最終報告書を歓迎する。</p> <p> <森林></p> <p> 36、違法伐採抑制の緊急の必要性を認識、G8森林専門家違法伐採報告書を歓迎する。</p> <p> <生物多様性></p> <p> 37、保全と持続可能な利用の重要性について認識。脆弱性についての懸念を共有する。</p> <p> <3R></p> <p> 38、廃棄物の発生抑制(リデュース)、資源や製品の再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)の実施に当たって、資源をライフサイクルを通じて使用する方途の重要性を認識する。</p> <p> <持続可能な開発のための教育></p> <p> 39、国民の行動を奨励するため促進。</p> <p> ◇開発・アフリカ<br />  <開発></p> <p> 40、ミレニアム開発目標に向けた中間年にあたり、開発途上国とのパートナーシップを強化するとともに、開発途上国の努力を奨励することにより、これらの目標に向けたコミットメントを新たにする。</p> <p> 41、民間主導の成長の促進を含む一連の開発政策の主要原則に基礎を置く。すべての主要な関係者及び利害関係者を巻き込む「全員参加型のアプローチ」を促進する。</p> <p> 42、開発のためのすべての利用可能な資源を動員することの重要性を強調したモンテレイ開発資金国際会議において合意された開発アジェンダを支持するとのコミットメントを新たにする。</p> <p> 43、平和と安全は国民のニーズに応えるための国家の能力にとって根本的に重要。復旧を成功させるには、特定の文脈に応じた包括的、統合的及び持続的な国際支援が必要であり、これには必要な場合には平和維持及び平和構築のための取り組みも含まれる。</p> <p> 44、開発面の影響を考慮、送金フローの円滑化の重要性を認識。</p> <p> <保健></p> <p> 45、G8保健専門家がG8の過去のコミットメント履行状況を示す一覧表とともに提出した報告書を歓迎する。同報告書は感染症との闘いに関するサンクトペテルブルクのコミットメントを踏まえ、「洞爺湖行動指針」を提唱する。国際機関の専門的知見を活用しつつ、保健分野における行動原則や取るべき行動が盛り込まれている。</p> <p> 46、保健分野支援のための600億米ドル供与については今後5年間で供与する目標に向けて取り組む。アフリカ諸国において保健従事者の比率が、世界保健機関(WHO)の基準値である1000人当たり2・3人にまで増加するよう取り組む。</p> <p> <水と衛生></p> <p> 47、良い循環型水資源管理は、分野横断的な性質を有する水の問題に対処するために極めて重要である。この観点から、水と衛生の問題に関して国際的に合意された目標の達成を加速化する必要性を認識している。</p> <p> <教育></p> <p> 48、個人、機関、組織、社会の能力を強化することは持続可能な開発と成長にとって鍵であり、開発途上国における教育はあらゆるレベルで強化されるべきである。</p> <p> 49、万人のための教育及びそれを実施する国際機関に対し引き続きコミットしており、初等教育の完全普及に向けた取り組みを支持する。</p> <p> <元気なアフリカに向けて></p> <p> 50、発展への前進を不可逆的なものにするために、アフリカ諸国が自らの投資環境を改善し、経済及びガバナンスの改革のための努力を継続することを奨励する。</p> <p> 51、オーナーシップとパートナーシップの原則がアフリカの発展に不可欠であることを再確認する。</p> <p> 52、横浜宣言を採択した第4回アフリカ開発会議(TICAD4)の重要な貢献を歓迎する。我々の関係を特徴づけているパートナーシップの下、我々はアフリカのパートナーの意見を今後の協力に反映する。</p> <p> 53、G8とアフリカのパートナーシップを強化する。</p> <p> <アフリカにおける平和と安全></p> <p> 54、アフリカにおける平和と安全は持続可能な開発にとって根本的に重要である。</p> <p> <開発のためのパートナーシップの拡大></p> <p> 55、民間、新興ドナー、非政府組織(NGO)との調整は、新しい援助の源という意味において、より効果的な援助にとって決定的に重要である。</p> <p> ◇政治問題<br />  <国際機関></p> <p> 56、国際機関が効果的に対応できるよう改革、適応に取り組む。</p> <p> <不拡散></p> <p> 57、大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散の危険を克服し、テロリストによる大量破壊兵器の取得を防止するため、すべての努力を行う決意を有する。</p> <p> 58、拉致問題等の未解決の懸案事項の解決を含む05年9月19日の共同声明の完全な実施を通じた朝鮮半島の検証可能な非核化及び関連する6カ国協議プロセスに支持を表明。北朝鮮が期限を大幅に過ぎながらも申告を提出したことを共同声明の完全な実施に向けたステップとして歓迎。包括的な検証が重要で、検証に関する原則・体制についての早期の合意を期待する。北朝鮮に対し、効果的な実施を含め、検証プロセスに完全に協力するよう求める。北朝鮮によるすべての既存の核施設の迅速な無能力化並びにすべての核兵器及び既存の核計画の放棄の重要性を強調。</p> <p> 59、イランの核計画及びイランが引き続き国際的な義務を順守していないことにより引き起こされる拡散上のリスクに対し深刻な懸念を表明する。イランに対し、特にすべての濃縮関連活動を停止するよう求める。</p> <p> 60、2010年核拡散防止条約(NPT)運用検討会議の成功の達成のために共に取り組む。NPTの3本柱(不拡散、原子力の平和的利用及び軍縮)すべてに対する完全なコミットを再確認。</p> <p> 61、すべての関係国に対し、核実験または他の核爆発に関するモラトリアムを順守するよう求める。</p> <p> 62、生物・毒素兵器禁止条約及び化学兵器禁止条約の完全かつ効果的な実施が極めて重要であることを改めて表明する。弾道ミサイルの拡散に立ち向かう重要性を強調。</p> <p> 63、拡散を防止し、これに対抗するには、すべての国が効果的な措置を実施することが必要である。我々は以下の重要性について強調する。効果的輸出管理▽国際原子力機関(IAEA)保障措置の強化、IAEA追加議定書の普遍化▽放射線源の安全とセキュリティーに関するIAEA行動規範▽核テロリズムに対抗するための活動▽5周年を迎えたばかりの拡散に対する安全保障構想への支持。</p> <p> 64、02年のカナナスキス・サミットにおいて開始された大量破壊兵器及び関連物質の拡散に対するグローバル・パートナーシップの下での優先的なプロジェクトを達成する決意を有する。</p> <p> 65、NPTのすべての義務に従った原子力の平和的利用に関する、すべての同条約締約国の奪い得ない権利を再確認する。</p> <p> 66、原子力供給国グループが達成した重要な進展を歓迎。今後1年間は、いかなる追加的な国に対する濃縮関連の機材、施設及び技術の移転も少なくとも施設の複製を許したり可能としないとの条件に従うことに合意。</p> <p> <国際組織犯罪></p> <p> 67、法の支配、人権の尊重を確保しつつ、我々が持つあらゆる手段を利用し、国際組織犯罪を防止し、これと闘う。</p> <p> 68、国際組織犯罪の脅威及び手段の多様化を認識、幅広い脅威に対処するための我々の取り組みを強化する。</p> <p> <平和維持/平和構築></p> <p> 69、緊急なニーズのある地域に対し、人道、安定化、軍事及び復興支援を強化することにコミットする。</p> <p> 70、軍と文民の活動の間のより良い調整を通じた包括的アプローチの必要性を強調。</p> <p> 71、軍、警察、文民という三つの分野における世界的な能力向上にコミットする。</p> <p> 72、略</p> <p>毎日新聞 2008年7月9日 東京朝刊
(続きを読む)(毎日新聞080709)
(人事院発行国家公務員試験採用情報ニュース第32号080628より転載許諾済)

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