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2008/05/31

警察官志願者低迷で確保に躍起

民間企業の採用枠拡大と団塊世代の大量退職が重なり“売り手市場”の就職戦線。その裏で治安を守る警察官採用が苦戦している。公務員志望者が減ったのが大きな要因とみられるが、団塊世代の退職は警察でも同じこと。採用枠が増えたのに受験者数が減っている状況だ・・・。低下する受験倍率に歯止めをかけようと説明会で体験コーナーを設けたり、テレビCMを流したりと各警察本部では優秀な人材を確保しようと必死だ。(油原聡子)<br />                   ◇<br />  リクルートスーツ姿の参加者が、手に持った小瓶に特殊な粉を付着させて指紋を採取する。4月19日に山梨県警察学校で行われた採用説明会の一幕だ。ドラマなどでおなじみの鑑識活動で受験者をひきつけようと今年初めて指紋採取体験を実施した。仕事内容がわかりやすいように、白バイや覆面車両、水難救助の装備品の展示も行い、受験者獲得に懸命だ。<br />  ベテラン警察官の大量退職に伴い、人材確保は喫緊の課題。山梨県警も今後10年で約4割が入れ替わる見込みだが、受験者は減少傾向にある。平成16年度の受験者数は1248人で受験倍率は18.6倍だったのが、19年度は 666人で 6.2倍と半減。一方で治安維持対策のために県警の定数は増えており、20年度の定数は増員が始まる前の13年度に比べて 140人多い1625人だ。定数増も受験倍率低下に拍車をかける。<br />  今年2月に都内で初めて単独の採用説明会を開催、物語風のパンフレットを作成するなど努力はしているが、5月に行われた第1次選考の受験者数は 277人で、目標の 400人には届かなかった。警務課採用担当の島津好夫警部は「説明会まで来てもらえば警察の魅力は伝わる。どうやって足を運んでもらえばよいのか」と頭を悩ませる。<br />  ライバルは民間企業だけではない。他県の警察本部も事情は同じで、ある県警の採用担当者は「県境を越えて優秀な学生を取り合っている状態。受験者確保は警務課の最優先事項」と話す。県外まで足を延ばして当たり前、都道府県別の採用担当者を置いている警察本部もあり、大学の説明会で採用担当者同士が鉢合わせすることもあるという。山梨県内のある大学では全国から「説明会を開きたい」という依頼が来るため、近県を除いて断っているほどだ。<br />  民間企業顔負けの採用活動を行っているところもある。鳥取県警は今年、全国で初めて警察学校の1泊体験を企画、話題を集めた。新潟県警は「米どころ」のイメージを生かし、制帽をかぶった大きな米粒の横で警察官が両手を広げ「新米デカっ!」と驚いているチラシやポスターを作成。この米粒のキャラクターが出演するDVDも作り、地元テレビ局やラジオ局に配布した。警察官募集のポスターやチラシというと「真剣なまなざしで見つめる警察官」が定番だけに「受験者からもインパクトがあったと好評です」(新潟県警)。<br />  長野県警は今春、警察職員採用センターを設置。受験者に近い目線で情報を発信しようと採用2年目の女性警察官が就職サイトでブログを更新している。今後は、ホームページで警察学校などの様子を動画でアップする予定もある。<br />  山梨学院大学就職・キャリアセンターの土橋久忠課長は受験者の親対策と県外受験者確保の必要性を訴える。「少子化で地元に帰ってきてほしい親もいるはず。警察は基本的に転勤が県内だけだから親向けにアピールできる」と指摘。「県外から採用した警察官をパンフレットに載せるなど採用実績を知らせても効果があるのでは」と話す。少子化の影響もあり、警察の採用は厳しい状況が続きそうだ。<br />                   ◇<br />  受験者確保には何が必要か。今春、山梨県警に採用された3人に話を聞いた。<br />  栃木県出身の増子剛史さん(23)は山登りが好きで山岳救助など山にまつわる仕事を希望し、山梨県警を受験した。「自分の場合は山岳救助だけれど、警察犬とか鑑識とか身近に感じられる仕事も多い。いろいろな仕事があることをもっとアピールしても良いのでは」と話す。県内出身の瀬戸あかりさん(18)は昨年の説明会での私服刑事による体験談が印象に残っているという。「防弾チョッキを見せてくれたりして面白かった。仕事に具体的なイメージがもてた」と体験型説明会を評価する。<br />  「採用パンフレットにもっと地域性を」と提案するのが県内出身の松川浩史さん(25)。「山梨で仕事するのだから地域の雰囲気がわかった方がよい。線路内に入った女性を助けようとして殉職した警視庁の宮本警部のような、県内警察官の美談とか受験者が好感を持てる内容を盛り込んでは」。若者の心をつかむため、警察のお固いイメージを一新するような工夫が求められているようだ。2008.5.31 03:15
(続きを読む)(産経新聞080531)<br /> (人事院発行国家公務員試験採用情報ニュース第28号改訂版080430より転載許諾済)

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