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2008/04/07

【主張】公務員改革法案 危機感持った議論を望む

向こう5年の国家公務員制度改革を実施する道筋を示す基本法案が閣議決定された。だが、明治以来の硬直した官僚機構の抜本改革を目指すとした当初の意気込みは影をひそめた・・・。変化への方向性が見えにくいというのが率直な印象である。福田康夫首相からも改革の熱意は伝わってこない。野党もねじれ国会下で法案のたなざらしに出る可能性が指摘されている。ただ、曲がりなりにも改革の枠組みが具体的に示されたことは評価できよう。政府は、今後の制度設計に向けた議論の中で、改革をどう実行するかの道筋を明らかにしていく義務がある。公務員絡みの相次ぐ不祥事が示す通り、官僚機構の“制度疲労”は限界に達している。大胆な改革のメスを入れ、効率的で活力ある組織へと立て直さない限り、日本は政治、経済両面で国際社会に大きく後れを取りかねない。基本法案の骨格をなすのは、中央官庁の人事一元化に向けた「内閣人事庁」の創設と「政治家と官僚の接触制限」である。内閣人事庁は、官民交流も含めて国家公務員の採用・配置については政府が一元管理し、人材の効率的活用を図ることをねらいに議論はスタートした。ところが、これには政府与党内からも「閣僚の人事権が弱体化する」などの異論が出て、結局、人事原案は今まで通りに各府省が作成することになった。内閣人事庁は、人事が内閣の重要方針に反していないかの事後審査と、「必要に応じ」閣僚に助言する立場にとどまる。これでは何のための組織新設か分からない。政官癒着を断ち切ることがねらいの「政官接触の制限」についても、「原則禁止」とされた当初案からは大きく後退した。政治家に対する各府省の窓口は新設の「政務専門官」に限定されたものの、閣僚の指示さえあればそれ以外の官僚でも接触可能な道が残された。内閣人事庁や政官接触禁止には「理念先行の現実離れした構想」との批判もある。利害調整から複雑な修正が加わった結果、議論は生煮えとなり、理念自体が一層あいまいになった感は否めない。基本法案に問題が多いのは確かだが、改革のエネルギーをそぐだけの議論にしてはなるまい。実効性のある改革に向けた与野党の活発な議論を求めたい。
(続きを読む)(産経新聞080407)

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