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2008/02/01

公務員改革 政治の力量が問われる【北海道新聞社説】

政府の有識者会議が国家公務員の制度改革に関する報告書をまとめた。幅広い問題について新たな方向性を提案したが、切り込み不足も目立つ。政府は二○○一年に公務員制度改革大綱を閣議決定した・・・。時代の変化に機敏に対応できる官僚組織に変えるため、年功序列の人事制度を能力・実績主義に改めることが柱の一つだった。報告書が焦点のキャリア制度廃止を明記した点は評価できる。採用時点で幹部の道が約束される制度には問題が多い。これを時間をかけて適性と実績を見極めながら選抜、育成する仕組みに変えるという。気になるのは1種、2種の区別に代えて総合職、一般職などに分けた資格試験を採用する点だ。幹部登用の門戸は一般職にも開くというが、主な対象は総合職だ。1種が総合職に置き換わり、キャリア制度は温存されるとの懸念はぬぐえない。能力主義の導入に当たり、連合などは労働基本権を付与するよう主張してきた。政府の行政改革推進本部専門調査会は昨年、一定の非現業職員に労働協約締結権を与えるよう提言したが、争議権については結論を見送った。報告書にはこの提言を尊重するとだけ書いてある。争議権をめぐって会議ではどんな議論があったのか。難しい問題だからと見解表明を避けるのでは役目を果たしたことにならない。天下りの温床である早期勧奨退職制度の見直しは全く不十分だ。定年まで勤めるのは「原則」だとしながら、現状では困難だとあっさり片づけた。定年時期延長の目標年次すら定めず、どうやって長年の慣行を打破しようというのか。問題意識が乏しすぎる。報告書で最も注目されたのは政官接触の制限だろう。国会議員との折衝役は閣僚、副大臣、政務官と国会対策用に新設する政務専門官に限定する。それ以外の公務員には「閣僚の命令があった時」といった厳格なルールを課す案だ。省益実現のため官僚が勝手に政治家の根回しに歩き回る悪弊をやめさせ、政治家主導の政治・行政を推進するのが目的だという。検討に値する。ただモデルとした英国では与党議員が百人以上も官職に就き、与党と政府が一体となっている。日本とはかなり事情が異なる。成果を得るには議院内閣制のシステムそのものに手を付ける必要が出てくるのではないか。内閣人事庁の設置や国家戦略スタッフの導入も政が官を主導する仕組み作りの一環と言える。そうなれば官を使いこなす政の力量も問われる。政府は報告書に基づいて今国会に基本法案を提出し、五年以内に改革を実現していく予定でいる。今後は政の領域にも踏み込み、政と官のあり方を総合的にとらえた論議が欠かせない。
(続きを読む)(北海道新聞080201)

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